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国語科/授業技術/全学年/音読 |
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音読指導バリエーション
音読の力は授業中に付けさせよう。
変化のある繰り返しで、何回読んでも飽きない音読パターンを紹介します。
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森 美穂(miho@intsurf.ne.jp)
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TOSSランドより 伴一孝氏・高野宏子氏・浅野光氏のHP
『向山型国語入門Q&A小辞典』(明治図書)向山型音読指導
を参考に,音読指導バリエーションを一覧にした。
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国語教育の基本は、教材をスラスラ淀みなく読めることです。
そのためには、音読を宿題にするなんてもってのほかです。
授業中に何度も音読をする機会を設けましょう。
「きょ〜う〜は〜」というような、のんびりした読み方から卒業して、
スラスラと淀みなくスピードをあげた読み方を身につけさせましょう。
見出しの横に○を10こ書かせる
「今から、新しいお話の勉強をします。題名の横に○を10個書きましょう。
これから、このお話を一回読んだら、○を一個、赤鉛筆で丁寧にぬります。」
単元が終わるまでに10回読むことを目標にしようと伝える。
「10回読んだら、そのお話をマスターできるようになるよ」など
家で読んでも、塗っていいことを伝えると、進んで読んでくる子がいる。
次の日、お家で読んできた子を誉めてやると、他の子も進んで読むようになる。
追い読み
「先生が先に一文を読みます。みんなは同じ文を、後に続けて読みましょう」
子どもだけの音読
(範読で1ページくらい読んだら)
「ここまでを、自分一人で読んでみましょう。読んだら座ります。座ったら、もう一度小さい声で読んでいましょう。全員起立」
・読むのが早い子、遅い子をよく見ておく。
音読の苦手な子がいたら、そっと横に立って一緒に読んでやる。
・ちゃんと座って読んでいた子を誉める
「えらいなー。ちゃんと自分で進んで読んでいる。どんどん国語のお勉強ができるようになりますね」
一人読み
「1回読みます。分からない字はとばしていきます。」
読み終わったら黙って手を挙げさせる。そしてもう一度最初から読むように指示しておく。
「一回読み終わったら座りなさい。読めないところはとばしていきます。全員起立」
「赤鉛筆を用意します。読めない漢字の横に赤線を引きます」
それぞれ時間を計っていくと、クラスの子の実力や上達が分かる。
場所移動
「3回読みます。1回はその場で立って読みます。
2回目は窓の所で(廊下に向かって・先生の前でなど)、3回目は好きなところで読みます。
3回読んだら、席に戻って座って何度も読んでいましょう」
短い詩など、何度も読めるものに有効。
低学年は先生の前で読ませると喜ぶし、ちゃんと読んでいるかチェックもできる。
ペアの一文交代読み
「隣の人と一文ずつ、交代で読みます。○まで読んだら交代です。一回読み終わったら、順番を交代してもう一回読みます。
読み終わったら座りましょう。座ったら、一人で読んでいましょう。全員起立。」
ちゃんと読めているか、隣同士で確認する。
グループでの一文交代読み(○読み)
「グループで読む順番を決めて、一文ずつ交代で読みましょう。グループのみんなに聞こえるような声で読みましょう」
グループは、班でもいいし、4人ずつ決めてやってもいい。
一人ずつ一文読み(○読み)
「一人ずつ順番に一文ずつ読んでいきます。次に読む人も立って待っていましょう。読み終わったら座りましょう」
正しく読めているか確認しながら読ませる。間違っていたら、必ず正しく読み直させる。
声が小さい子がいたら「一番遠くの人に聞こえるような声で読みなさい」と声をかける。
ちゃんと両手で教科書を持っているかもチェックする。
教師と子ども全員と交互読み(巻き込み読み)
「先生とみんなで一文ずつ交代で読みます。まず、先生が読みますから、みんなは次の一文をよんでください」
教師は子どもが読み終わる直前に(少しかぶるくらい)、次の一文を読み始める。
全文読んだら次は、順番を交代して読む。
段々、スピードを速めていく。慣れてきたら、教師の限界まで早くしてやると、子どもは必死でついてくる。
教師と子ども1人ずつと交互読み
「先生が読んだら、○○さん、先生、××さん、先生…というように、順番に読んでいきましょう」
一人ずつ読むことで、スピードや正確さをチェックできる。
クラスを半分に分けた交互読み
「一文目を男子、次の文を女子、男子、女子という風に交互に読みましょう」
男子女子、前・後ろ、右・左などで交互に読ませる。
評価を入れてやると、さらに力が入る。
一文交代読み(○読み)
「一文目を1班、次を2班、次3班…と班で順番に読んでいきます。自分の番になったらさっと立って読みましょう」
他にも、縦の列で、横の列で…などの一文交代読み(○読み)ができる。
タケノコ読み
「先生が最初から最後までゆっくり読んでいきます。みんなは自分の読みたい文の所に来たら、立って読んでください。たくさん立つかもしれないけど、みんなで声を合わせて読みます。」
「自分が読みたいと文のところに印を付けましょう。必ず一つはつけましょう。もちろんいくつでもいいです」
「最初を読みたいという人は立ってください。」
句読点では、ゆっくり休みながら読んでやる。
確認のため「一回は立って読んだ人?」と聞いてみる。立って読んだ人を誉める。
読めなかった人には、「今度はがんばろうね」といってやる。
1人が立つ回数を減らしていくと、指名無し音読につながる。
指名無し音読
「先生は当てません。○読みです。読みたい人から立って読みます。全員一度は読みます。
大勢立ったら、譲ってあげましょう。回数が少ない人が優先です。
誰も立たなかったら先生が読みます。先生に読まれたらみんなの負けですよ。では、始め」
・大勢立って間が空くときは、譲ってくれる子を促し、譲れた子を思い切り誉めてやる。
「えらい、よく譲れたね。さすが」
・一度も立っていない子がいたら、
「まだ読んでいない人、立ちなさい。読んだら座りなさい」
と、必ず1回は読めるように声をかける。
・慣れてきたら時間を計って、前より速くなっていたら誉める。
「一人の人が読んでいるように読んでみましょう」
・回数を重ねれば、次第に上手くなる。
姿勢
座っているとき
○背筋をピンと伸ばす
○胸を開く
○教科書は両手で立てて持つ
立っているとき
○顔の真ん前に教科書を置かない
○背筋を伸ばす
○教科書は両手で持つ
○口をはっきり大きく開ける
チェックの仕方
・音読がちゃんとできているかどうか、チェックしてやることも必要です。
「音読テストをします。一文ずつ順番に読んでいきます。少しでもつっかえたりまちがえたらダメです。
合格と言われたら座ります。ダメだったら立っています」
きびしく評価していく。
1巡したら、2回目(立っている人)もする。時間内に全員合格するようにしてやる。
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